熱の動きをイメージする

今年の冬はとても寒く感じます。
昨シーズンとても暖かかったのでそう感じるのかもしれません。

(冬が寒くないことは気候変動の観点からよろしくありませんが。。)
寒さを取り除かれた暮らしをするために、

お家のにどのように寒くなるか知ることはとっても大切です。

 

写真はおひさまが低い位置を通る冬、昼頃です

外は温度7℃、湿度34%
お家の中は21℃、湿度30%
(もう少し湿度を上げたい)


私には寒くも暑くもなく心地良い♪

ここでイメージしたいのは

 

サンサンとおひさまが照らすことで、お家の中は暖められること、

寒い外へ暖かいお家の中から熱は移動しているこ 

とです。                                                                       

 

ささ木暮らし設計が目指すべき室内環境は、

住まい手のみなさんが寒さを感じずに暮らすために目指す目標を

 

冬の温度21℃程度 相対湿度45(絶対湿度 7g/㎏以上

としています。

 

その温度維持に、以下の3つの熱の動きをイメージしています。


①外に逃げる熱

屋根・壁・床・窓から熱は逃げていきます。

(その他、換気設備からも逃げます)

それぞれの性能によってこの逃げる量は変わりますが、

これらをそれぞれ小さくすることで、室温の変化は小さくなります。

 

より逃がさないに越したことはありませんが、

 

室内外の温度差1度の時

天井、壁、床の面積(外皮面積)1㎡あたり

0.34W(ワット:仕事率 消費電力がおなじみです)

 

UA値0.34W/㎡k以下

とワタシは決まりごととしています。

 

もう一つ大事な事

気密です。

冬のすき間風、とても不快ですよね。

 

想像してみてください

フタが閉まらないのまほうびんマイボトルを

 温かい飲み物もあっという間に冷めてしまいます。

 

高い断熱性能があってもすき間があっては

 その性能は活かされません。

 

住まいの床面積1㎡あたり

すき間面積0.5㎠

 

C値0.5㎠/㎡以下

とこちらも決まりごととしています。

 

②内に入る熱

こちらはおひさまの力の事を指します。

冬のおひさまの力はご存じの通り。

晴れた昼の縁側は、暖房いらずだと思います。

この力を最大限に活かすためのしつらえが大切です

 

家の向きは出来るだけ真南に

南側の隣家との関係を読み解く

 

おひさまに素直な設計(パッシブデザイン)です。

 

埼玉県の久喜市の12月の1時間当たりの南面の日射量は
388W/㎡くらいなので

幅1.6m、高さ2.0mの窓(日射取得60%)があるとすると

740Wとなります。

740Wの電気ストーブ暖房があるのと同じことになります。

 

③足りない熱を暖房でまかなう

①②の計算から熱の出入りを求めて、逃げる熱の量が多い場合に熱を足せば

温度は下がりません。
極力暖房機が効率よく運転できることが、この段階で重要になってきます。

もちろん、これは晴れた昼の話。夜やくもりの時はほとんど逃げるだけです。

それらを加味して、冬の室内全館、温度21℃程度を保ちながら

 

暖房負荷を40kWh/㎡年以下とすること。

(年間暖房電気代=エアコン暖房の場合上の数値に床面積と電気単価を掛ける)

 

家計にもカラダにも地球にもやさしい

熱の動き

考えてみませんか?